「あなた、そこにいてくれますか」

製作:2016年 監督:ホン・ジヨン
出演者:キム・ヨンソク、チェ・ソジン、ピョン・ヨハン

フランスのベストセラー小説の映画化だそうですが、時空を超えた恋愛物語です。主人公を演じたキムさんは葉加瀬太郎さんに似ていると思いましたが、それはさておきファンタジー感満杯の映画でした。

時空を超える内容ですので、あまり深く真剣に考えてしまいますと、辻褄が合わなくなりますが、それを含めても楽しく見られた映画でした。若いころのヒロインとその方が年齢を重ねたであろうヒロインは違和感なく見ることができました。やはり、いくらファンタジーとはいえ、同一人物が年が違うからといってあまりにかけ離れていますと、面白さも半減してしまいます。

僕は、韓国映画を見ていますと、ついつい似ている日本人が頭に浮かんでしまうのですが、年齢を重ねたヒロイン役の方は酒井和歌子さんに似ていました。酒井さんと言いましても、1960年代の女優さんですが、青春ものによく出ていた方です。

同年代としては松原智恵子さんとか内藤洋子さんなどがいますが、ちょっと古いですかね。ちなみに、僕は学生時代に、バイト先で松原智恵子さんと握手をしたことがあります。よく著名人には「オーラがある」などとと言いますが、本当に「オーラ」が出ていました。それから十数年後にマクドナルドで田中律子さんも見たことがありますが、やはりオーラが出ていました。オーラの存在を確信しました。

若い時代のヒロインを演じたチェ・ソジンさんは70年代のアイドル相本久美子さんに似ていました。僕の記憶では、今の巨人・原監督もファンだったはずです。それくらいかわいい方でした。

話を映画に戻しますと、キム・ヨンソクさんは半地下家族に出演していた韓国を代表する俳優さんであるソン・ガンホさんと雰囲気が似ている印象でした。ソン・ガンホさんは「タクシー運転手」という光州事件を扱った映画で主人公を演じているのですが、この映画もプライムで観ましたので、次回ご報告したいと思います。

この映画に出演しているキム・ヨンソクさんもキム・ガンホさんに劣らぬくらいの実力派俳優さんだそうです。韓国では、BTSというアイドルグループが世界的なアーティストになっていますが、芸能全般が世界的に成功しているところが凄いです。

ヨン様人気が沸騰した「冬のソナタ」が日本を席捲してから二十年近く過ぎましたが、芸能の面では日本を追い越している感があります。以前読んだネット記事によりますと、韓国では若手の芸能人を修行として米国に行かせるのが一般的だそうです。

滞在費用などは韓国政府が負担していたそうですから、官民挙げて世界進出の気概を持っていたことになります。それくらい国家も力を入れないと世界的に成功するのは難しいのかもしれません。

昨年、「パラサイト- 半地下家族」がアカデミー賞を受賞しましたが、これも官民挙げて世界的成功を目標にしていたからこそ成し遂げられたできた偉業です。おそらくうらやましく思っている日本の映画界の人は多いように思います。

覚えている方も多いでしょうが、韓国は1997年に経済危機に直面しました。当時、IMFの管理下に入ることで、なんとか破綻は免れたのですが、そうした苦境を経験しているからこそ、官民挙げて芸能界の世界進出を目標にしたように思います。

現在、日本と韓国は慰安婦問題や徴用工問題などで関係がギクシャクしていますが、未来へ目を向けて仲良くなることを願っています。過去に学ぶことは大切ですが、過去を引きずっていては、思うように前へ進むことはできません。

では、また次回。

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