「東京公園

監督:青山真治(2011年製作/119分/G/日本)
出演者:三浦春馬、榮倉奈々、小西真奈美、井川遥

感想文
映画がはじまってから、最初に思ったのは三浦春馬さんの太ももが太いことでした。三浦さんといいますと、イケメンで繊細なイメージがありますが、それは体格が華奢なことにつながります。そうしたイメージがありましたので、三浦さんの太ももの太さとそうした人に共通してみられる歩き方に目が行ってしまいました。僕の想像ですが、三浦さんは子役から芸能界に入っていますが、その線の細さにコンプレックスがあり、スポーツジムで筋肉をつけたのではないでしょうか。

それはともかく、この映画が製作されたのは10年前ですが、この映画を観ますと、今さらながら若くしてお亡くなりになったのが残念でなりません。もし存命していたなら、素晴らしい俳優になっていたことでしょう。

監督は青山真治さんという方ですが、名前だけは知っていました。僕のようなあまり映画に詳しくない人でも名前を知っているということはそれなりに有名であることの証明です。僕の中では、同じく映画監督の岩井俊二さんとダブってしまうのですが、同年代ですし、どちらもファンタジー的な映画を撮っているからかもしれません。

amazon では評価が4.5でしたが、ほかのサイト「映画.com」とか「ヤフーの映画サイト」では評価が今一つでした。僕の評価はamazon と同じですが、巷にあふれている評価もあまり参考にならないことを実感しました。

映画の中で井川さんはひと言もしゃべらないのですが、それでも観ている人に強い印象を与えています。それだけ、外見だけで充分な魅力があることを証明しています。井川さんといいますと、お酒のCMが思い出されますが、CMに抜擢されたのはこの映画の影響が大きいように想像しました。

素人の僕がいうのもなんですが、この映画は演技力が優れている人が多いように感じました。小西さんが海岸の景色を見ながら号泣に近い演技をする場面は、あそこだけで十分に感動を与えました。

小西さんは朝ドラ「ちゅらさん」でヒロインの恋敵役が印象に残っています。特に、廊下か階段かは忘れましたが、恋の決着がついたあと、ちゅらさんとお話をしている場面が忘れられません。現在は、ファブリーズのCMに出ていますが、昔と全然変わっているようには見えないところが素晴らしいですね。

青山監督の感性の素晴らしさを思ったのは、榮倉奈々さん演じる富永さんが三浦さんに「お姉さんの本当の気持ちを解説する場面」です。解説を聞いている三浦さんは富永さんの周りを歩き回るのですが、そのときの姿勢が「両手をうしろで握って腰を少し前かがみ」なのですが、この姿勢が絶品でした。主人公・志田光司の性格を見事に表しています。

ちなみに、榮倉さん演ずる富永さんは小西さん演ずる美咲さんの弟に対する本当の気持ちを解説するのですが、本心を見抜けるのは富永さんも実は三浦さん演ずる志田光司を好きだからなのです。最後のほうでそれがわかる場面もありますが、中にはそこまで理解できない人もいそうなので、僕が書いてみました(笑)。

この映画には、家族愛、兄弟愛、男女の愛など複数のテーマが入っていますが、それらがちょうどほどよくまぶされていてその割合のよさが感動につながっていると思います。毎回思うことですが、僕の知らない素晴らしい映画ってたくさんあるんだなぁ、これがまた。

また、次回。

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