「怪しい彼女」

2014年製作/125分/G/韓国
監督:ファン・ドンヒョク
出演者:シム・ウンギョン, ナ・ムニ

冒頭の20分くらいば冗長な感じがしました。もう少しコンパクトにまとめてもよかったのではないでしょうか。そのほうが本編が盛り上がるように思いました。冒頭にそうした感じを持ちましたので、実は、観始めたときはこの映画への期待感が少し落ちてしまっていました。

ところが、さすが「韓国映画」です。後半から最後の場面までは一気に感動の渦に持っていかれました。最後のほうでのヒロインと息子さんのやりとりは最高でした。ただ一ヶ所だけ字幕の訳で違和感を持った場面があります。話の展開から、息子さんはお母さんに「献血をしないで、自分の新しい人生を選ぶことを薦めている」のはわかりましたが、その場面の訳が「行ってください」では観る人によっては混乱する可能性があります。

息子さんの本意は「病院を出て、ほかのところに『行ってください』だと思いますが、映画の訳では「献血に行ってください」ととれなくもありません。ふたりの会話がすすむうちに本意がわかりますが、息子さんのお母さんに対する愛情をストレートに表現したいなら、「自分の人生を選んでください」の訳のほうがいいように思いました。

難癖をつけたついでと言ってはなんですが、タイトルがもったいないように思います。巷でも言われているようですが、韓国映画が日本にくるときに「ダサい題名になってしまう」ことは多いようです。その理由としては、タイトルの決定権は配給会社の上層部の人が持っているらしいのですが、その方々が一般的に高齢のことが多く「高齢者にもわかりやすく」という背景があるからだそうです。

しかし、これは勘違いだと思います。今の時代、高齢者といいましても昔の高齢者ではありません。ジーパンを履く人も多い高齢者です。そうしたセンスの持ち主が多いのですから、「高齢者にわかりやすく」というようにあまりに神経質になる必要はないように思います。

そうだなぁ、僕なら「生まれ変われたら…」なんてどうでしょう。

ダサいか…。(笑)

じゃ、また。

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