「君への誓い」

製作:2012年(アメリカ)
監督:マイケル・スーシー
出演者:レイチェル・マクアダムス、チャニング・テイタム、

映画のはじまりの部分は若い女子に好まれそうな場面が数多くでてきます。例えば、喫茶店で働いているヒロインにいろいろな面白いプレゼントをする場面とか、ヒロインが大きめパーカーを着こなしているところとか、美術館で勝手に結婚式を挙げている場面など、恋愛物の典型的な場面です。

そうした展開でしたので、実は正直なところ、このあとの展開はあまり期待しなかったのですが、終盤でしっかりと感動させる手法はやはりハリウッド映画の真骨頂でしょうか。実話を映画にしたとのことですが、ドラマティックな人生を生きている人はどんな気持ちでいるのでしょうか。そんなことが気になりました。

ヒロインの元カレの役の人は、一瞬見ただけで「感じの悪い奴」という印象を与えますが、昔ふうに言いますと「いけ好かない」という言葉がピッタリの感じがします。そういう人を配役にしたところが凄いなと思いました。

映画のおわりのほうでヒロインが「愛している」という言葉を発する場面があるのですが、僕は今まさに、吉田拓郎さんが歌う「愛してる」という言葉にはまっています。その歌のタイトルは「言葉」ですが、歌詞に出てくるキーワードが「あいしてる」なのです。

作詞は、今も人気沸騰中の松本隆さんですが、松本さんに男女の歌を書かせたら右に出るものはいません。拓郎さんの「言葉」の中では、とてもシンプルに「あいしてる」という言葉の重みを歌い上げているのですが、シンプルゆえにこれをキーワードにおおよそ40年も前に作詞をしていたことが驚きです。

個人的な見解ですが、「あいしている」という言葉ほど曖昧なものはありません。だからこそ、離婚している人が多いのでしょう。もし「あいしてる」がもっと確たるものであったなら、死ぬまで一緒にいられるはずです。僕に関して言いますと、「あいしてる」なんで言葉は最初の3年くらい、いえいえ半年で使わなくなります。

それでもかれこれ40年一緒にいますので、結婚と「あいしてる」の関連性は関係ないのではないでしょうか。それはともかく、この映画の夫婦が理想の夫婦であるのは間違いないところです。

それじゃ、また。

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