愛がなんだ

2019年製作/123分/G/日本
監督 今泉力哉
出演者:岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也

あらすじ
28歳の会社員・テルコ(岸井ゆきの)は、マモル(成田凌)のことが好きになって以来、仕事や友人がどうでもよくなるほどマモル一筋の生活を送っていた。一方、マモルにとってテルコは、ただの都合のいい女でしかない。ある日、二人は急接近しテルコは有頂天になるが、突然マモルからの連絡が途絶えてしまう。

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僕はもう、かなりおっさんなので、あれなんですけど面白かったぁ。20代~30代の人には刺さるだろうなぁ、って思いました。原作は角田光代さんですが、「さすが」といった感じです。

映画の終盤で仲原さんと田中さんが話す場面がありますが、その中で仲原さんが「誰でもいい、ていうのが、僕辛いんだ」というのが、この映画のひとつの結論ではないでしょうか。そんな気がしました。

僕は今、吉田拓郎さんの「言葉」という歌にはまっているのですが、この公園の場面でこの歌が頭の中を駆け巡っていました。「言葉」は「木綿のハンカチーフ」が有名な松本隆さんの作詞ですが、シンプルで核心をついていて素敵な言葉が並んでいます。松本さんは言います。

「愛してる」という言葉ほど、相手に対する自分の思いを表しているものはない、と。

「愛がなんだ」というタイトルから、僕は勝手に「愛はどうだ」という、今から30年前にテレビでやっていたドラマを思い出していました。緒形拳さんが主演でしたが、今をときめく福山雅治さんが新人で出演していたドラマです。

人類が誕生したときから「愛」も存在していたのですから、愛ほど奥深いものはありません。その愛について描いている映画ですが、このタイトルは2つの意味にとることができます。1つは「愛がなんだ?」という疑問を呈している意味で、あと1つは「愛なんて取るに足らない大したものではない」という投げやりな意味です。

どちらを感じるかは観る人の気持ち次第でしょう。同じ人でもそのときの状況とか年齢とかで変わってくるかもしれません。果たして、あなたはどちらに感じるのでしょう。

それではまた、次回。

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