パラサイト半地下の家族

2019年製作/132分/PG12/韓国
監督:ポン・ジュノ
出演者:ソン・ガンホ、チェ・ウシク、パク・ソダム、チャン・ヘジン

「早くアマゾンプライムに降りてこないかなぁ」とずっと思っていましたので、amazonプライムで見つけたときは驚き、そして歓喜しました。アカデミー賞を獲得したのですから、僕が言うまでもありませんが、やはり話の展開が面白かったです。にもかかわらず、「映画.com」サイトでは評価が「3.9」だったのが驚きです。まぁ、人それぞれ感性が違いますから…。

僕の総合評価では5点満点で4点以上はつきますが、満点でないのは、グロテスクな殺人映像が終盤に続いたからです。あのような残虐な場面がなくても十分話の展開的に面白かったので残念でした。もう少し上手にごまかすことができたのではないかなぁ、というのが正直な気持ちです。それでも繰り返しになりますが、とても面白かったです。

この映画が公開された当時は、日本でも「万引き家族」がヒットしていましたが、韓国も日本も格差社会が問題化していた時期です。「時期」といってもそのかなり前からこの問題は指摘されていましたが、韓国はITの発展が日本よりも進んでいる感がありましたのでちょっとした違和感を持ちました。

本屋さんに行きますと、韓国の若者、特に女性の「生きづらさ」についてつづられている本をよく見かけるのですが、韓国は儒教の影響が日本よりも強そうですので、世代間の意識のずれは大きいのかもしれません。ですが、僕が初めて韓国に興味を持ったのは今から10年以上前の「冬のソナタ」です。毎週毎週次回を楽しみにしていたのを覚えています。

大久保駅周辺の地域が中年女性の方々の聖地になったのもその頃でした。妻がなにかの用事で大久保に行ったとき、噂に違わぬ人の多さに驚いていました。「暇な」と言っては失礼ですが、多くの有閑マダムの方々が「ヨン様の笑顔」に夢中になっていましたっけ。

そういえば、最近は映画にしてもドラマにしても「ヨン様」を全く見かけなくなりました。ずっと前になにかの記事で読んだのですが、「ヨン様」はもうかなり稼いだので働かなくても十分に暮らせるくらいの資産を築いたようです。そうした下衆な話はともかく、「ヨン様」でやはり一番印象深いのは「ファンを大切にする」気持ちです。なにしろ「ファン」の皆さんを「家族」と呼んでいましたから、その誠実さが伝わってくるというものです。

僕の妻は「冬のソナタ」以来、日曜の夜は韓国ドラマにはまるようになりました。「トンイ」とか(僕が覚えているのはそれだけですが)韓国の時代劇を特に気に入っています。僕は見ているわけではありませんが、妻が見ている傍を通りがかるときに見ますと、日本人の俳優さんに似ている韓国の俳優さんがたくさんいることに驚いていました。

僕はツイッターで「似ているシリーズ」を呟いていますが、その原点は妻が見ていた韓国ドラマにあります。大げさを覚悟して言いますと、韓国の俳優さんの8割はそっくりな日本人の俳優さんがいるのではないでしょうか。僕はアマゾンプライムで定期的に必ず韓国映画を観ているのですが、そんな気がしています。

現在、日本と韓国はむずかしい関係になっていますが、「冬のソナタ」がヒットしたのは、韓国が日本との交流を解禁したからです。過去に負の歴史があったのは事実で、韓国の方々からしますと、納得できないこともあるのでしょうが、そうした過去にとらわれることなく、以前のように未来に向けて関係を築こうという気持ちが主流になることを願っています。

いろいろな記事を読みますと、日韓が対立をしたほうが得をする勢力がいるようで、そうした人たちが敵対心を煽っているようにも思えます。そのような悪意のある人たちにかどわかさることなく、前のような良好な関係になることを願ってやみません。

それでは、さよならさよなら。

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