82年生まれ キム・ジヨン

2019年製作/118分/G/韓国
監督:キム・ドヨン
出演者:チョン・ユミ、コン・ユ

あらすじ
結婚を機に仕事を辞めたジヨン(チョン・ユミ)は育児と家事に忙殺され、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。ある日、ジヨンは他人が乗り移ったかのような言動をするようになり、さらにその時の記憶は全くなくなっていた。夫のデヒョン(コン・ユ)はジヨンにその真実を告げることができずにいた。

解説: 韓国でベストセラーとなり、日本でも販売された小説を映画化したドラマ。1982年に生まれた女性で最も多い名前を持つ平凡なヒロインの半生を、韓国のジェンダー問題や社会問題を織り交ぜながら描き出す。
(Yafoo映画より引用)

本屋さんに行きますと、同名の本が平台に積まれている光景を見ることが多いのですが、日本でもベストセラーになったそうです。僕はこの本は韓国の女性の生きづらさを綴ったエッセイ本だとずっと思っていたのですが、「エッセイ」ではなく小説でした。しかし、小説だからといって、創作文ということではなく、現実に韓国では女性が生きづらい社会になっているようですので、「現実を描いている」ことで売れた本だそうです。

小説と映画の違いがいろいろと議論されているそうですが、原作者がそれに異議を唱えているわけでもなさそうですし、どちらの結末もそれなりに認められてはいるようです。公開された頃に、この映画について解説している記事を読んだ記憶があるのですが、その中では主人公の夫の目線について結構非難的に書かれていたように思います。

ですが、僕が見た印象では、物語の展開にさほど影響を与えるような役柄ではないように感じました。今回観るにあたり調べたところ、夫役のコンさんは韓国ではかなり人気があるらしく、僕の推測ではこの方が夫役をやったことが映画にかなり好影響を与えたように想像します。

僕はこのイノッチに似ていると思いながら観ていましたが、演技が下手とかそういう身ではなく、内容的に重要な役柄ではなかった印象があります。最初から、原作と映画は「内容的に違う」という話は聞いていましたので、そのつもりで観ていましたが最初の展開では「サスペンス調」になっており、ちょっと違和感を持ちました。

本屋さんにはこの本のほかにも、韓国における女性の生きづらさについて書かれた本が幾冊も置かれているのですが、ITがかなり進歩しているイメージがありますので、そのギャップにちょっと驚いている次第です。

日本にも当てはまりそうですが、アジアという地域では男女間の差別は欧米に比べますとかなり遅れていそうな感じをさせる映画でした。

それでは、さよならさよなら。

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