キーパー ある兵士の奇跡

2018年製作/119分/G/イギリス・ドイツ合作
監督:マルクス・H・ローゼンミュラー
出演者:ダフィット・クロス、フレイア・メイヴァー、ジョン・ヘンショウ、ハリー・メリング

解説・あらすじ
イギリスの国民的英雄となった元ナチス兵のサッカー選手バート・トラウトマンの実話を基に描いたヒューマンドラマ。1945年、イギリスの捕虜となったナチス兵トラウトマンは、収容所でサッカーをしていた折に地元チームの監督にスカウトされる。その後、名門サッカークラブのマンチェスター・シティFCにゴールキーパーとして入団するが、元ナチス兵という経歴から想像を絶する誹謗中傷を浴びせられてしまう。それでもトラウトマンはゴールを守り抜き、やがてイギリスの国民的英雄として敬愛されるように。

主役の男性をどこかで見たことあるな、と思っていましたら、解説を読んで知りました。「愛を読むひと」の男性でした。こんなことを書いたら怒られるかもしれないけど、僕は「愛を読むひと」のほうが数段面白かったなぁ…。

実は、終盤の10分前まで「と~っても平坦な映画」という感想を持っていました。端的に言ってしまいますと「ありきたりな展開の物語でつまらない」ということですが、最後の最後の10分で「感動」とまでは言いませんが、「人が心に負った辛い体験はそう簡単には消えない」というのがこの映画の主題、と思った次第です。

この映画の核心は「懺悔」ではないでしょうか。後半で奥さんが「自分を憐れんでいる」という場面がありますが、懺悔って、もしかしたら「自分を許すための手段」に過ぎないように感じました。その意味で言いますと、被害者はなんの報われもないことになってしまいますが、人生ってそういうものかもしれません。実際のところはわかりませんが…。

それはともかく、最後の10分があったので、この映画の「平坦な展開」も許せるという気持ちになったのですが、アマゾンプライムで「星が4つ半」だったのは少しばかり納得できません。いろいろな賞をとっていることが要因のように思えなくもありませんが、この賞もサッカーを好きなEUの人たちだからこその感動であり、星4つのように思います。

この映画公開されたのは、まだロシアがウクライナに侵攻する前ですが、今現在この映画も観ますと、抱く感想も少しばかり変わってくるのではないか、と想像します。それにしても100年くらい時代が戻ったかのようなプーチン大統領の悪行ですが、いつ終わるのでしょう。ここ最近の報道では「長期化する」らしいですが、世界的な物価高など経済的に世界が混乱しているのを見ますと、早く終了することを願ってやみません。

それでは、さよならさよなら。

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