不器用なふたりの恋/フェア・ラブ

2010年製作
製作国:韓国
監督:シン・ヨンシク
出演者:アン・ソンギ、イ・ハナ、ユ・インナ

あらすじ
ヒョンマンは50歳過ぎのカメラの修理屋。友人に金を持ち逃げされて以来、自分の作業部屋でひとり暮らしていた。そんなある日、その友人が「ひとり娘のナムンを頼む」と言い残して亡くなってしまう。ヒョンマンはしぶしぶ自分の写真スタジオのすぐ近くにあるナムンの家を訪ねる。ナムンは街の大学に通う女子大生。父親を亡くし、さらに可愛がっていた猫も亡くしたことで、彼女の精神状態はひどく不安定だった。
(GYAO!より引用)

僕は定期的に韓国映画を観たくなるのですが、この映画は出だしでのセリフ、言葉のやり取りに好感で結構惹きこまれました。僕はもうおじいさんですが、50代オジサンたちがはまりそうな展開だと思いました。オジサンたちに「こんな恋愛してみたいなぁ」と思わせるお話です。

今の時代はパパ活が流行っていますが、エロい目的もあるでしょうが、純粋に若いこと仲良くなりたいという、つまりこの映画ような気分に浸りたくて「パパ」をやっているオジサンもいるのではないでしょうか。服装が意外にあの年代で、それとなく、またはさりげなく「おしゃれ」を楽しみたい感覚のおじさんが着そうな感じの服が多かったように思います。

学生時代に、そごうデパートの紳士服売り場のマネキンが着ていた服をそのまま着ていた友だちがいましたが、映画の主人公のファッションを見ていてそんなことを思い出しました。ファッションって「センス」です。なので、着ている服装だけではなく「着こなし」が意外に、というか相当、というかほぼ100%重要です。言い換えるなら、どんな服装であろうが、着こなし術を身につけているならどんな服装でもおしゃれになることができます。

話の展開的には、武田鉄矢さんと浅野温子さんで一世を風靡したドラマがありましたが、その流れを思わないこともありませんでした。やはり中年と若い子の恋となりますと、あのドラマが頭に浮かんできますよね。二人がつき合いだしてからいろいろなところにデートをする映像があったのですが、その際に流れていた歌はちょっと違和感がありました。英語の歌なのですが、なんかハリウッドの恋愛映画を意識しているようであまりいただけませんでした。

映画の真ん中あたりで、二人の気持ちが通じ合うのですが、残り1時間をどのような展開にするのか、と少し不安な気持ちになりました。よくある展開としては、新たな障害が出てきて、それを二人して乗り越えるというパターンです。しかし、それまでの展開のあとの「新たな障害」はなかなか難しいだろうなと想像したのですが、案の定といってはなんですが、期待はずれでした。終わり方も同様で、尻切れトンボ感が残ってしまいました。

悪い点ばかりを書くのもあれですので、いい点を書きますと、やはりセリフです。言葉のやり取りが魅力的で、監督さんは脚本出身の方のように推察します。主人公の男優さんはウッチャンに似ていましたし、女優さんは原 日出子さん、もしくは90年代半ばに活躍しちえたアイドルデュオWinkの相田 翔子さんに似ていると思いました。

それでは、さよならさよなら。

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