2024年製作/137分/PG12/日本
監督:山中瑶子
出演:河合優実、金子大地、寛一郎、新谷ゆづみ、中島歩、唐田えりか、渋谷采郁
あらすじ
21歳のカナにとって、将来について考えることはあまりにも退屈で、自分が人生に何を求めているのかさえ分からない。何事にも情熱を持てず、恋愛すらもただの暇つぶしに過ぎなかった。同棲中の恋人・ホンダは、家賃を支払ったり、料理を作ったりと、彼女を喜ばせようと努力しているが、カナは次第に、自信家のクリエイター・ハヤシとの関係を深めるにつれ、ホンダの存在を重荷に感じるようになる。
感想
率直に言って、感動するような映画ではありませんでした。「今どきの若者の生態を淡々と描いた作品」といった印象です。その意味では、ある種「実験的」とも言えるかもしれません。このような作品が成立したのも、山中監督の初監督作『あみこ』が、ベルリン国際映画祭フォーラム部門で高く評価されたことが背景にあるのだと思います。
実は、その『あみこ』も以前に観たことがありますが、やはり謎が多く、やや分かりづらい印象を受けました。こういった作品は、映画関係者や批評家の間では評価されるタイプかもしれませんが、一般の観客にとっては難解に感じられるのではないでしょうか。個人的には、昭和時代の日活による青春群像劇を思い出しました。
ちなみに、タイトルの意味がよく分からなかったので調べてみたところ、興味深いエピソードを知ることができました。それは、主演の河合優実さんが山中監督の熱心なファンであり、この作品の誕生にも関わっていたということです。先ほど「実験的」や「一般には難解」と書きましたが、監督の作品に対しては、坂本龍一さんをはじめとする著名人たちが高い評価を寄せています。そういった支持が、監督が映画を作り続ける上での大きな原動力になっているのでしょう。
さらに調べてみると、河合さんがまだ無名の頃に『あみこ』を観て感動し、「いつか監督作品に出演させてほしい」と、直接手紙を渡したというエピソードもありました。ちなみに、タイトルの『ナミビアの砂漠』には「なにもない」という意味が込められているそうですが、それを知らなければ、劇中で「砂漠」というモチーフが出てくる理由が分かりづらいかもしれません。そういった点も含めて「実験的」と感じたわけです。
最後に一つだけ、個人的に少し感動したことを挙げるとすれば、ほんの数秒ですが、河合優実さんのヌードシーンがあります。それをあえて売りにしていない点には、好感が持てました。
それでは、さようなら、さようなら。