2022年08月一覧

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ブロンクス物語 愛に包まれた街

この映画はいろいろな要素を含んでいると書きましたが、今の時代でいいますと「くそどうでもいい仕事」についての考え方も描いています。真面目なバス運転手である父親とギャングの親分を対比させて、子どもの心情を描いているのですが、子どもが「汗を流さず」お金儲けをするギャングに憧れるのは当然です。しかし、最後は真面目な父親の存在価値を認めさせて終わっていますから、これも「タクシードライバー」で描きたかったこととつながっているように思いました。

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ある過去の行方

サスペンス調と書きましたが、そのどんでん返しがセリフだけで行われているのが新鮮でした。物語の前半部分では親子関係が描かれ、最後のほうでは夫婦のトラブルに話の中心が移っていくのですが、「それが観ていて心地よかっ」たというと変ですが、そうした話の展開が観る人を飽きさせなかった一つの要素のように思います。

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ローマに消えた男

さすが!と思わせたのが、外見といいますか、存在感だけで魅力が伝わってきた女優の方々でした。政治家の奥さん役のミケーラ・チェスコンさんと元恋人役のヴァレリア・ブルーニ・テデスキさんは、どちらも見ただけで魅力を感じました。男優陣でも参謀役のヴァレリオ・マスタンドリアさんは見事に裏方の役回りを演じていたように思います。

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明け方の若者たち

昔と言っていいか微妙ですが、今から20年くらい前に「ケータイ小説」というジャンルが生まれたことがあります。今では懐かしい言葉ですが、スマホが誕生する前の携帯電話「iモード」で発表された文芸作品です。「ケータイ小説」の人気が沸騰するきっかけとなった作品が「Deep Love」という小説です。女子高生に圧倒的に人気があったのですが、文芸界からは距離を置かれていた作品でした。