1949年製作/108分/日本
監督:小津安二郎
出演者:笠智衆、原節子、月丘夢路、杉村春子、
解説・あらすじ
小津安二郎監督が広津和郎の小説「父と娘」を原作に父娘の絆を描いた名作ホームドラマ。大学教授の周吉は早くに妻に先立たれ、娘の紀子と2人きりで鎌倉に住んでいる。いまだに独身の紀子を心配する周吉だったが、周吉の妹まさが縁談を勧めても紀子は頑なに受け入れようとしない。周吉はそんな紀子に、自分も再婚を考えていると告げる。小津監督が娘の結婚や親の孤独を題材にした初めての作品で、その後の小津作品の作風を決定づけた。原節子が紀子役を演じる「紀子3部作」の第1作にして、原が初めて出演した小津作品でもある。
小津安二郎監督の作品の高さは前から評判でしたので、名前は大分前から知っていました。ですが、年代的にはかなり前ですので今一つ「観たい気持ち」にならないで本日まできました。ところが、なんの拍子か、ある有名な映画評論家が小津作品の一つや二つは「観ておいて損はない」と書いていましたので、観る気になった次第です。
白黒作品なのですが、白黒で僕が前に見たのは黒沢監督の「羅生門」ですが、なんか哲学的な感じがして、あまり記憶に残っていません。それよりももっと前に見た「七人の侍」は、とても面白く見応え十分でした。あとから知ったのですが、米国の「荒野の7人」などはこの「七人の侍」を模倣したものだそうです。
話を「晩春」に戻しますと、僕が知っている笠智衆さんは寅さんシリーズの和尚さんですが、笠さんはこの映画のときから風貌があまり変わっていないのが驚きでした。この作品は「鎌倉」を舞台にしているのですが、当時から鎌倉はお金持ちが住む街だったようです。話の中でも出てくるのは上流階級の人ばかりですが、1949年と言いますと、まだ戦争が終わって4年しか経っていません。その時代に上流階級の人たちの生活があったことがちょっと驚きでした。
鎌倉と言いますと、30年くらい前に片岡鶴太郎さんが喫茶店をやっていたドラマがありましたし、今でも小泉今日子さんと中井貴一さんのドラマも舞台は鎌倉です。鎌倉って人気があるんですね。
この映画の当時は原節子さんが美人の代名詞だったようですが、映画の中で時折見せる「怒った」表情は若い男性の心を虜にしたのではないでしょうか。そんなことを思わせる表情でした。
それでは、さよならさよなら。