殺人者の記憶法

2017年製作/118分/G/韓国
監督:ウォン・シニョン
出演者:ソル・ギョング、キム・ナムギル、キム・ソリョン、オ・ダルス、

あらすじ
かつて連続殺人犯だった獣医のビョンス(ソル・ギョング)はアルツハイマーを患っており、自身の声を録音することで記憶をつなぎとめていた。ある日、車で接触事故を起こしたビョンスは、相手のテジュン(キム・ナムギル)もまた殺人犯であると確信する。テジュンを殺人犯であると通報するが、彼が警察官であったことから取り合ってもらえず1人でテジュンを捕らえようとする中、テジュンはビョンスの娘ウンヒ(キム・ソリョン)に近づく。

僕が観る韓国映画では、この映画の主役・ソル・ギョングさんを見かけることが多いように思いますが、僕の記憶では最初に見たときに「大杉連さん」に似ていると書いたように思います。最初はそれくらいの印象だったのですが、映画評論家の町山智浩さんが名作と紹介していた「オアシス」「ペパーミント・キャンディー」の主演がソル・ギョングさんと知って印象が変わった気がします。もちろん、演技力の高さに注目するようになりました。

町山さんの話を聞きますと、単に大杉連さんに似ているというよりも、日本での役所広司さん的な立ち位置ではないか、と思っています。犯人役の俳優さんは初めて見ましたが、普通に立っているだけ、普通の表情をしているだけで「悪人感」を滲み出させているのがすごかったです。

ですが、総合的な評価でいいますと少しばかり辛口になります。その理由は、サスペンスと親子愛と認知症が絡み合っていて、それが逆に映画の魅力を半減しているように思うからです。焦点がぼけている印象ですね。

また、誠に申し訳ないのですが、ストーリー展開にも無理があるように感じました。これは僕の推測ですが、この映画は制作が決まった時点では、演技力に定評があるソル・ギョングさんの魅力をもっと引き出そうとした映画のようにも思えました。ですが、素人の僕が言うのもなんですが、演技が過剰のように思ってしまった、というのが正直な感想です。

それでは、さよならさよなら。

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