インビクタス 負けざる者たち

2009年製作/134分/G/アメリカ
監督:クリント・イーストウッド
出演者:モーガン・フリーマン、マット・デイモン、

解説・あらすじ
1994年、南アフリカ初の黒人大統領となったマンデラは、アパルトヘイトによる人種差別や経済格差をなくし、国をまとめるためには、95年に自国で開催されるラグビーワールドカップでの優勝が必要と感じ、代表チームのキャプテン、ピナールとの接触を図る……。
(映画.comより引用)

最初の感想は、なんと言っても「マンデラさんって本当にすごい人だったんだなぁ」って、本当につくづく思いました。主演のモーガン・フリーマンさんはこうした役が本当に似合っていますが、フリーマンさん自身がマンデラさんではないかと思うほどなじんでいました。思わず、映画の途中でマンデラ元大統領本人の顔を検索してしまいました。

クリント・イーストウッドさんが監督だったのには驚きました。映画の中で少しばかり残念だったのは、ラグビー選手役のマット・ディモンさんの身体の線が細いことです。ラグビー選手の役、しかも世界で戦っている役なのですから、もっと筋肉隆々でないと…。マット・ディモンさんは作品にのめりこむことで有名な役者であるだけにとても残念に感じました。

これはもしかしたなら、監督のイーストウッドさんの演出の妙なのかもしれませんが、ディモンさんの父親役、母親役のそれぞれの俳優さんが、さりげない演技の中で黒人に対する心の変化を微妙に表していたのが感動ものでした。本当に大げさでなくさりげない演技が秀逸でした。演技力とはこういうものを言うんだ!と思わせてくれた演技です。

しかし、総合的な感想を言いますと、映画がマンデラ大統領に焦点を合わせたいのか、ラグビーに合わせたいのか、中途半端な気がしました。イーストウッドさんには「マジソン郡の橋」という作品があるのですが、この映画は当時ベストセラーになった小説をわずか1ヶ月で作り上げたとなにかの記事で読んだことがあります。つまり、イーストウッドさんは時代を感じ取ることに長けている印象ですが、この作品もそうして作られたのかもしれません。

この映画の主題の一つは「スポーツは心を一つにできる」ことだと思いますが、だからこそ、国際大会はだれもが納得できる出場条件を遵守することが大切だと思います。ロシアを念頭に書いています。イスラエルとハマスは過去の歴史があり、どちらが悪者かちょっと微妙なので、まだ結論は出せません。

それでは、さよならさよなら。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする