百花

2022年製作/104分/G/日本
監督:川村元気
出演者:菅田将暉、原田美枝子、長澤まさみ、北村有起哉、岡山天音、河合優実、

あらすじ・ストーリー 
とある事件をきっかけに、息子の泉とすれ違うようになった百合子。泉が社内結婚し子供が産まれようとする頃、百合子は認知症を患う。泉は母が記憶を失っていく一方で、母との思い出がよみがえってくる。彼はやがて封印していた思い出に向かい合うことになる。

それにしても贅沢な出演者陣で、川村監督の力の大きさを感じさせてくれます。原作も川村さんなのですが、川村さんはプロデューサーとしてはかねてより知られていましたが、監督まで務めています。僕の推測ですが、監督をやってみたかったのではないでしょうか。

しかし、僕の結論から言いますと、「名プロデューサー、名監督にあらず」といった感想です。理由はわかりませんが、背景やカメラの焦点が「映したい人物」以外の箇所がぼやけていました。特に出だしはそうした映像ばかりなので、意図的だとは思いますが、正直なところ、気になって気になって仕方ありませんでした。

この映画は菅田将暉さんの演技力なしには成立しない作品です。川村監督の強い意向で出演が決まったように想像しました。バスの一番奥の座席に座っている設定が多いのですが、その場面を見ていて、映画「卒業」のダスティン・ホフマンを思い出していました。もしかしたなら、川村監督もそれを意識していたのかも…。考えすぎでしょうか。

正直、前半から中盤まであまり入り込めず苦労しました。つまり我慢をしながら観ていたのですが、どこかから必ず感動する場面があるだろう、という気持からでした。結果は「うーん」だったのですが、さすが名プロデューサーであり、作家でもある川村さんですので、最後の最後では原作の素晴らしさを感じることはできました。

それでは、さよならさよなら。

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