新聞記者

2019年製作/113分/G/日本
監督:藤井道人
出演者:シム・ウンギョン、松坂桃李、本田翼、北村有起哉、田中哲司

この映画の意義はわかる。よ~くわかる。

まずなにを書こうか。そうだなぁ。全体的な感想としては、ジャーナリズム満載で好感でした。でも、なんで主役に日本人ではない人が選ばれたのかが、どうしても気になりました。差別とかそういうのではなくて、違和感を感じてしまうのです。

ストーリーの展開的にも、主役の人がイントネーションを気にするあまり、無駄な演技をしているように思えて仕方ありませんでした。ネットで調べたところ、やはり政権批判的な内容だったために日本人の配役ができなかったと書いてありました。そうであるなら、主役を演じた松坂桃李さんは偉いな、と思った次第です。

社会的に物議を醸しそうな内容であるにもかかわらず、日本アカデミーの各部門で受賞しているのがちょっと驚きでした。米国ではハリウッドは基本的に民主党寄りですので政権批判も納得できる部分がありますが、もしかしたならそれを日本アカデミーが真似をしたのかもしれません。それともエンタメ業界の政権におもねらないという姿勢を示したかった可能性もあります。エンタメ業界の矜持というようなものが背景にあるのかもしれませんね。

途中までは現実を追っているように思えなくもありませんでしたが、後半はいかにもエンタメ的で、それは仕方ない面もあると理解できます。あまりにも露骨なのはやはりよくないですよね。そもそもこうした政権批判の映画が製作できることがすごいともいえそうで、制作陣の方々の度胸というか、矜持には頭が下がります。

それはともかく、カメラワークで気になったのが「顔のアップ」が多かったことです。これは監督の好みなのでしょうか。顔のアップが多いと、女優さんの場合はとくに肌の調子に意識がいってしまうのは、僕だけでしょうか。

興行業績的にも、そこそこ好成績を残せていたのは、ちょうど森友事件などがあったせいだと思います。タイムリーだったことが一番の理由かもしれませんが、こういう映画が製作できない時代にならないことを願うばかりです。いえいえ、「願う」のではなく、行動することが国民の務めです。

また、次回

追伸:赤木さんを見殺しにしてはいけない。

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