男と女 人生最良の日々

2019年製作/90分/G/フランス
監督:クロード・ルルーシュ
出演者:アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン

あらすじ
レーシングドライバーとして活躍し、現在は老人ホームで暮らしているジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、記憶があいまいになりつつある中で、妻に自殺されたころに出会って強く惹(ひ)かれ合ったアンヌ(アヌーク・エーメ)という女性のことだけは忘れていなかった。アンヌを追い求めるジャンの姿を目の当たりにした息子は、離れてから数十年も経っている二人を再会させるため、彼女を捜そうと思い立つ。
(https://eiga.com/movie/91301/より引用)

1966年公開の映画『男と女』の続編であり、『男と女』の印象的な場面を回想のように使いながら二人の52年後を描いている。

実は、最初の「男と女」を観ていないのですが、題名と音楽だけは知っていました。その程度の知識でこの映画を観たのですが、意外に面白かったです。その理由は一にも二にも主役の二人が素敵だったからです。

最初に印象に残ったのは、主人公男性が相手の女性から「迷惑じゃないわ」と言われた時の、うれしそうな笑顔でした。なんとも言えないうれしさが画面いっぱいに広がっていました。年寄りはあまりうれしさを前面に出さないものですが、こういう画面を観ていますと、年よりもうれしいことは素直に表現したほうがよいようです。僕、そうしよう。

「俺と一緒に逃亡したいか?」と男性が女性に尋ねる場面があるのですが、女性が「はい」と答えたときのうれしそうな表情もぴか一でした。笑顔はしわくちゃなほうが笑顔らしい気がしてくるから不思議です。

よく考えますと、ジェンダーが盛んな今の時代ですと、本当は「男と女」といタイトルはどうなんだろ、って気がしないでもありませんが、反対に考えますと今の時代だからこそ「男と女」というタイトルが秀逸なようにも思えてきます。なんだかんだ言っても、男と女って肉体的にも精神的にも発想的にも違うのですから、「差をつけるな」というほうがおかしいですよね。こんなことをいいますと、フェミニズムの方々から怒られそうですが…。

映画の一場面で老人が女性に向かって「あなたは本当にアンヌなのか?」と質問するところがあるのですが、たったそれだけでしたが、不思議と心が動かされました。

というわけで、今週も、さよならさよなら。

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